カーボンカットテクノロジーとは?

カーボンカットテクノロジーとは?

カーボンカットテクノロジーの目的とは?

CarbonCut(カーボンカット)は、BROVIのラボで開発された、アートメイク用眉毛色素製造のための独自技術です。この技術の本質は、特殊な機械によって乾燥顔料を粉砕し、黒色顔料(カーボンブラック/Pigment Black 6)の濃度を50%削減することにあります。


開発の背景

この技術は、BROVIの創業者であり、2018年の設立以来インク開発に深く関わってきたボグダン・メスキ氏によって生み出されました。

CarbonCutが誕生したのは、BROVI ONEの無機顔料シリーズの製造過程で起きた偶発的な技術的ミスがきっかけでした。当時、顔料の粉砕とインクの混合のために試験的な機械を使用していた段階で、まだこの方法は標準化されていませんでした。
テストでは「ウォームライトブラウン」と「ウォームダークブラウン」の2色を使用しましたが、混合の結果、どちらもほとんど見分けのつかない、非常に濃いブラウンになってしまいました。

この失敗を受けて、黒色顔料の濃度を半分に減らし、再度顔料の粉砕と混合を行うという新たなアプローチが誕生。結果として、他社製品よりも黒の濃度が低く、それでいて安定した理想的なブラウンシェードのインクが完成したのです。


仕組み

BROVIラボで発見された黒色顔料の特性として、「粉砕すればするほど、インク全体に強い着色力を持つようになる」というものがあります。
この濃度が、一般的なタトゥーインクと同等レベルに達すると、「ライトブラウン」などの明るい色合いを作ることは物理的に不可能になります。


メリット

  • グレー化を防止
    眉がグレーに退色するのは、インクに黒色顔料が多すぎる証拠です。さらに皮膚の層や照明条件によって色の見え方が歪むこともあります。
    アートタトゥーの世界では、治癒後にグレーになるのは通常の現象ですが、BROVIのインクは黒色顔料の量が少ないため、そもそもグレーになることが物理的にありません。

  • 色の安定性
    黒色顔料が均一に分散することで、インクの色が安定します。

  • 速やかな皮膚への定着
    微粒子化された顔料によって、短時間でしっかりと皮膚に色素が入ります。

  • 均一な退色
    約1年間かけて均一に薄くなり、最終的には自然に消えていきます。


デメリットはある?

治癒後の発色が中東地域などの濃い色味を好むエリアでは物足りなく感じられることがあるかもしれません。
そのようなニーズに対応するため、「ビターチョコレート(BROVI)」や「ディープダークブラウン(BROVI ONE)」といった最も濃いブラウンもラインナップされています。


有機ハイブリッドBROVIシリーズへの改良

CarbonCut技術の確立後、BROVIの主力インクシリーズには以下の2つの重要な改良が施されました:

  • α(アルファ)モディフィケーション
     BROVIのすべてのブラウン系色素において、2022年の試作インクと比較して黒色顔料の濃度を50%削減

  • β(ベータ)モディフィケーション
     インクのベースをコポリマー系に変更し、グリセリンの含有量を増加。これにより、β版のインクもすべてカーボンブラック含有量が50%に制限されています。

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